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浪漫@kaido kanata

. 竹あかり・笙子(しょうこ)その九<最終回>

その九 
<笙子>

金城 薄暗がり シリアス


「どうした、撃てねえのかっ!
このアマ、役立たず!」

いきなりの太い怒号が消えたと思ったら
竹林に男、数人の黒い影が竹あかりの光をさえぎって、
立ちはだかっていた。
いくつもの銃口が、青白く光って、こちらを向いている。

「やめて、この人を撃たないで!」
ハスキーな女の声が涙に濡れて、艶めき
響く。

むっとする 壇蜜


「あの夜、闇どくろを 撃ちぬいたのは、あたい!!
 このあたいだ。 あんたら、ハジキの種類も判らないくらい、
 テンパってたのかいっ!!」


爆弾宣言に、ギョッと なったのは、配下の男たちだけではなく、
俺もだ。

いかりのたけし


「闇どくろの親分に さんざん世話になりながら!!」

「アマ、少しでも生き延びられただけでもありがたく思えっ!」

辺りに 白い煙が 立ちこめ始める。
男たちの下っばの若いのが、わざと乾いた下草に火をつけたらしい。
パン、パン、という銃声は、派手なサイレンの音に打ち消された。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

煙に驚いた、竹灯篭の街の人々が 慌てて消防車を呼んだらしい。

消防団のバタバタと出動していく足音が 林の中まで
響いてくる。
スピーカーの怒鳴り声、人々のどよめき。
子どもの声の泣き声。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

弾が 掠めたのか、女はくずおれた。

「あたいを 虫ケラほどにも扱わなかった あの男は
 やっと この世から 竹灯篭の灯と一緒に 消した。。。。」

頭(こうべ)ごと、女の身体を抱きとめると、夜気に冷えた髪の毛が 
しっとりと重い。

あかり……笙子の手が、爪が食い込むほど
俺の腕をつかんでいた。

その手を、押しつぶしそうなくらいの力で 握り返し、
俺たちは 立ち上がった。

切ない たけし



「行こう、笙子」
女の瞳の中に 竹灯篭の暖かい 飴色に包まれた
俺の顔が 見える。

その夜、飛んでいく 季節はずれの蛍のように、
林の闇に消え去った男女の存在は 誰も知らない。

竹灯篭の街は あかりが消えると 冬支度に入る―――。

1っ本の竹あかり


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. プロフィール

海道 遠(かなた)

Author:海道 遠(かなた)
小さい頃からお絵描き大好き
お話創るの、大好き
      ↓ 自然に
漫画家になりたい
      ↓
OLを退職。デザイン学校の漫画科へ入学
      ↓
家庭の事情で後、半年というところで退学、OLに戻る
      ↓
技量不足とひどい肩こり症のため、もの書きに転向
      ↓
結婚、妊娠、育児のブランクを経て再度ペンを持つ。
      ↓
が、コンクールに落ちる事、数知れず。
      ↓
諦めてアマの道へ

★著作★
 ペンネーム:海道 遠(かいどう かなた)
 「“海王の接吻”を抱きしめて」新生出版
 「CROSS」新風舎 
 共に全国出版、ネット販売しております。

★海棠結実(かいどう ゆみ) ペンネームで 

 【 遠雷去らず 】風詠社(鎌倉時代もの)
 全国ネット販売しております。
 

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