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浪漫@kaido kanata

. 真紅の理想  第 一 回

     

         前書き



緑谷大陸……その名の通り、緑あふれた 平和な大陸である。
人々は食料、資源に恵まれ、文化は 向上して 何百年も 内乱や他大陸からの侵略も受けずにいる。
 ようやく 長かった厳しい冬も終わり、柔らかい緑が芽吹いてきた。

緑の野




      第 一 章

 今日も青空。
 真新しいスモッグを着せられた 幼児たちが ぞろぞろと 母親や両親に付き添われて スイートピー保育園の門をくぐる。母親に抱っこされている小さな赤ちゃんもいる。
 今日は入園式なのだ。

入 かん

「!!」
「あ、あの人は!?」
「ちょっとぉ、バナナちゃんママ!!、落ち着いて!」
「これが 落ち着いていられますかっ!!マージュちゃんママ!!」
 フォーマルドレスに身を包んできたママたちが、どっとざわめく。

 保育園の大ホールに入ったとたん、ママたちの目をクギ付けに したのは、見慣れない若い男性保育士である。
 ママたちだけでなく、新入の女の子園児たちも、「きゃあきゃあ」騒ぎ始める。

 かなり騒々しい中、保育園長にしては ゴツいおじさん園長が どうにか新入園児への挨拶を分かりやすく話し、保護者にも 挨拶。来賓たちの挨拶が終ってから、ようやく新任の先生の紹介になった。


石 1


 叫び声も抑えかねていたママさんたちからが、身を乗り出した。
「今期から オカピ組の担任を受け持っていただく麗馬先生です」
「ぎゃあ~~~~っ!!」

保護者たち 1

 一瞬、歓声の渦が巻き起こってから、し~~んとなった。
 青年がマイクの前に立つ。
「保育士になって まだ三年目です。至りませんが、保護者様方にもご協力いただき、頑張りたいと思いますので、宜しくお願いします」


ネクタイ

 初夏の薫風を感じさせる、その名のとおり、麗しい風貌。古代彫刻のデッサンモデルのような 高貴な鼻筋のわりに、瞳が人懐こい。
 わりと 美男が多いこの大陸でも、滅多にお目にかかれない、若い男鹿のようなすらりと美しい青年だ。
 深々とお辞儀をして下がった。
 ママさん一同と、女の子の入園児は、しばらく息をするのも忘れて 新しい先生から目を離せない。
「ちょっと、リボンちゃんママ、おたく、オカピ組でしょ!?」
「そうなのよ~~、カメレオン太郎ママ、どうしましょう。。。」
「な、なんて 羨ましいの、オカピ組って、ゼロ才児クラスじゃないの!!替えてもらえないかしらっ!うちの先生なんて、チワワみたいなキャピキャピした女の子先生だし」
「私なんか、今から もうひとり産もうかしら!?」
 騒ぎながら、カメラとビデオカメラを父親から ひったくり、子どもではなく、麗馬先生を撮りまくりだ。
 園長先生の後ろに並ぶ 女性保育士さんたちも、麗馬の方にチラチラ視線をやって落ち着かない様子である。
「皆様!!」いきなり、大声が響いた。「こちらにご注目ください。主任のウ~ノと申します。これから、新入園児さんたちには、それぞれの教室に入ってもらい、担任の先生からお話と、お道具が渡されます」
仁王立ちになって、長い髪を高くおだんごに結い上げた色黒で、ぐりぐり眼のウ~ノ先生は、甘ったるい新入生式に、カツを入れた。

う 1



 一秒も眼はなしできない。
 どこへ ハイハイしていくか、考えられないものを飲み込んでしまうか分からない。
 よちよち歩きの子は 転んで しょっちゅう頭ぶつけている。
 おもちゃの奪い合いのケンカをして ギャアギャア泣いている。
 紙おむつの外れた子が 粗相をしている。

 オカピ組。
20人くらいの ゼロ歳児のクラス。4人の男女の保育士が担当しているが、一日中、駆けずり回っている。
 ひとりの青年保育士が 泣き叫んでいる子をうまくあやして 寝転ばせ、手際よくパンパンになったおむつを換えてやる。
「ほら、気持ちよくなっただろ。遊んでおいで」
 麗馬は 赤ん坊のお尻を軽くたたいて 皆の輪の中へ戻してやった。

クマ 赤



 やがて 夕方。
 園児をお迎えに 仕事を終えたママたちが、迎えに来はじめた。
「ママ~~~!!」
「マミ~~~!!寂しかった~~~~!!」
 母親の姿を見て、積み木やクレヨンを放り出し、突進するわが子を 無視して、母親たちが突進するのは――――――。
 オカピ組担任の 麗馬先生に向かってだ。
「センセ、今日も一日、うちの子がお世話になりまして……」
「アラ、そのエプロンのシミは、まさかっ!!」
「私が洗濯してさしあげましょう!!」
「いいえ、マキちゃんママ、私がっ!!」
「コウモリくんママ、私が夕食に ご招待しがてら、きれいにクリーニングさせていただきますわ」
 なんだか、クモ行きが 怪しくなったので、麗馬は 慌てた。
「い、いや、大丈夫ですよ。家事なら慣れてますから」
「アラ、ホッペに粘土がくっついてますわよ!?」
「ええっ!?ホントですわ、なんてこと、麗馬先生のお顔に」
 さっそく 汚れを見つけたママが、レースのハンカチを取り出して 麗馬のホッペを拭こうとしているところへ、もうひとりのママが突き飛ばして
「センセのお肌は、きっとビンカン肌よ、こんなにすべすべなんですから。私の高級ふき取り用化粧水で お拭きしないと、荒れたりしたら、どうなさる おつもり?」
「ま、まあ、私は そんなつもりではっ!!」
「だ、大丈夫ですよ、こんなの!手のひらで ゴシッとやっとけば」
 笑顔で答える麗馬。


エネ 7

「ママ、なっちん、帰りたくない、麗馬センセとずっと一緒にいる」
 でかいピンクのシュシュを着けた女の子が ぐずり出した。
 すると、ボブの女の子が、
「なっちんちゃん、麗馬センセは リリアのもんよ。ひとり占めは許さないから!」
「リリアちゃんの方が、ひとり占めしようとしてる!!」
 ふたり、つかみ合いのケンカを始める。
「やめなさい、なっちん」
「リリアちゃん、落ち着きなさい、麗馬センセが、なっちんちゃんのひとり占めに出来るわけないじゃないの」
「やめてください、お母様方まで」
 麗馬が、止めに入る。
 どうにか、こうにか、麗馬とウ~ノ先生が、母親たちと園児たちをなだめて 1時間がかりで第1回めのお送りを済ませた。
 もうすぐ、第二波が来る。
「まったく、この調子じゃ、私たちの方が疲れるわ」
 ウ~ノセンパイが大きなため息をついた。
 それから、表情を変え、
「でも、さすが、三年目の余裕が出てきたじゃないの」
 ニヤリと笑って腕組みしている。厳しいが、この保育園へやってきて以来、 麓馬を それとなく見守っている。
「なんとか やってます」
「あんたに お客さんだってよ。応接室に」
「お客?」




 怪訝な顔で 応接室へ向かうと大柄でがっしり体型の 壮年の漢が待っていた。
 扉を開けるなり、騒音が耳をつんざいた。子どもの泣き声と女の嬌声・
 5歳くらいの男の子と3歳くらいの女の子が走り回り、1歳くらいの男の赤ちゃんが 顔を真っ赤にして 泣きじゃくっている。
 それらを、どこ吹く風という感じで 窓辺で腕組みして立っているのは、黒いサングラスをかけた皮のジャケとパンツの漢。
 麓馬を見て「お手上げ」だというふうに、肩をすくめてみせた。
 なんだか臭う。
 この漢の体臭だろうか。煙草?お風呂入ってない?昼間からお酒?
 まだ 加齢臭ではないな。
「ボクに何か ご用ですか?麓馬はボクですが」
「あんたに この子たちを預けにきた」
 漢は サングラスを外した。
 鋭そうな 漆黒の瞳だが、優しそうな眼だ。 しかし、気質(カタギ)の 人間でないことは わかる。
「俺の名は 邪列(ジャレツ)という」



オー 2

 (何者だろう)と麓馬は 身体を固くした。
 それにしても、皮の上下は よれよれ、髪は何日も洗ってないような?
「預けに――?この保育園じゃなくて ボクにですか?どうして、また」
「3人とも、あんたの子だからだよ」
「!?」
「覚えが無いとは 言わせんぞ」
 3枚の写真を見せた。女性3人だ。
「5歳の男の子、ジーゴの母親、夜の蝶だ。
 3歳の女の子の 母親、人妻だ。
 1歳の赤ん坊の母親、女子大生だ。
 俺はこの母親たちに、あんたにこの子らを引き渡すように頼まれた。3人とも 表沙汰にできない子どもたちだ。解かるな?」
「ちょっ……待ってください、俺には何のことだか……!?!?」
 晴天の霹靂とは このことだ」
「とぼけるな、あんた酒が入るとキオクなくなるそうだな」
「うっ……」

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. 真紅の理想 第二回

 実は麗馬には 長い間、 同棲している彼女がいる。長くて古女房みたいなものだ。
 中学教師の羅奈だ。よく痴話ゲンカして ヤケ酒飲んではその時だけは 
 女にだらしなくなる(らしい)。(滝汗)


 その時のツケが この3人の子ども――――!?
 呆然とした。
「じゃ、確かに 渡したぜ、後は宜しく」
 漢は サングラスをかけて扉を開けて出ていった。止める間もなく。
 すれ違いにウ~ノ保育士が入ってきた。
「あんた、ヤルわねえ。3人も隠し子がいたの。彼女がショック受けるわよ」
「センパイ、どうして そのことを?」
「園長以下、みんな知ってるわよ。結婚してるのも同然じゃない。中学校の音楽の先生、羅奈さん。立派な大人の女性よね。あんたに 勿体ないくらい」
「放っておいてくださいっ!」
「どうすんの、この子ら」
「と……とりあえず引き取って、この保育園に置いてもらいます。仕事が終ればマンションに連れて帰りますよ」
「ふ~~ん、いたってマジメよねえ、お酒の入っていない時だけは」
センパイは苦笑いして 保育室に戻っていった。

           ※


「何なの、この子たち?」
 麗馬以上に晴天の霹靂だったのは、同棲中の彼女、羅奈だ。
 いつもは 落ち着いておとなびている彼女だが、さすがに驚いたようだ。
 玄関で 麗馬は ガバッと土下座した。
「どうやら 俺の子らしい。無責任に放っておけない。引き取って面倒みようと思う」
「なんですって――――!?」

かんの 6

 ショックのあまり 次の言葉が出てこない」
 用意してあったフライものに、3人の子どもたちが 群がりよってあっという間に食べてしまった。
 羅奈は無言で クローゼットからトランクを取り出し、身の回りのものを詰め込み始めた。
「羅奈」
「こんな屈辱、耐えられないわっ!長い付き合いだから、だいたい あんたの素行は分かってたけど、ここまでひどいと思わなかったわ!!」
 眼を吊り上げて そう言うと、トランクを引きずって、バタンと扉を閉めた。
「羅奈!!」
 エプロンを着けたまま マンションを降りてきた羅奈は 気づいてエプロンを剥ぎ取った。
「麗馬のバカ……この子は どうすんのよ」
 下腹を押さえて 涙をはらはら落とした。


             ※

 薄紫の光の中、胸に重さを感じて 夢の中で苦しんでいた。
 ふと、視界に入ったものは ぬめぬめと鈍く光る 得体のしれない 肉体の一部。
 妖しいモノだ!!

龍のウデ


 目の前にある 皮膚には、ヘビのようなウロコが 並んでいる。
 チラリと 視線を感じたと思ったら、猫かヘビのような 半月形の瞳孔が睨みつけていた。
 麗馬は、思わず叫びそうになって、ガバと起き上がった。
 心臓が バクバク言っている。
「ゆ、夢だったのか、あれは 何だ……」

 起き上がると、現実の地獄が 待っていた。


 羅奈に去られて おセンチな思いに浸っているまもない。
 3人子どもたちの世話に さすがの麓馬も手を焼いた。
 夜の女の子ども、5歳のボク、ジーゴは やたらと乱暴で 3歳の女の子と1歳の子を平気で殴る、部屋のカーテンで ターザンごっこをする、壁にラクガキ、部屋中、何か面白いものは無いか、引っ掻き回す、平気でやる。

半ぬぎ

 3歳の女の子は 部屋の隅で 麗馬のゲーム機にかじついて離さない。


3歳 女のこ

 1歳の男の子は きっと若い母親が恋しいのだろう、泣いてばかりなので、麗馬は ずっと抱っこしていた。何せ、母親が女子大生なので母親自身、戸惑って かなり家庭内でも 揉めたのではないだろうか。

しおり



泣いてる 1


 徹夜同然の一夜が過ぎたが、それ以来、部屋は子どもたちに荒らされ、本やCDやDVDは 棚からばらまかれ、PCにはイタズラされそうになるわ、そんな中、食事は作ってやらなければ ならないし、で、惨憺たる状態だ。
 それでも 3人の子どもの食事は作ってやらなくちゃ、ならない。

ちらかり 3


 3日後に ようやく保育園に努めに出られたが、5歳のジーゴが 園の男の子に怪我させてしまい、母親がカンカンになって 園長に言いつけにきた。、
「うちの苺ちゃんを、滑り台の上から背中を押したそうじゃないですか!!苺ちゃんは、高いところが怖いのに、勇気を出して、滑り台に挑戦しようとしてたんですよっ!!」
 母親の後ろでベソをかいている 苺ちゃんは、膝にバンソウコウを貼り付けているだけである。
「せっかく、全面的に信じていた 麓馬先生ですのに、はっきり申しまして、『ゲンメツ』です!!」

怒る母

「まあまあ、お母さん」
 園長がなだめたが、麗馬は 深々と頭を下げた。
「申し訳ありません。すべて、担任のボクの責任です。苺ちゃんの治療費も責任を取らせていただきます。ジーゴには、今後、こういうことのないよう、厳しく言い渡します」
「麗馬センセ」母親は、改めて 睨みつけた。「そのジーゴとかいうワンパク坊主、噂では、センセと同居しているそうじゃないですか。親戚のお子さんか、何かですか?こう申してはなんですけど、まったく躾けのなってない子を、独身男性に預けられる ご親戚もご親戚ですわね!!」
「本当に申し訳ありませんでした」
 母親は、頭から湯気を沸かせて、保育園を後にした。
「麗馬センセ、まずいね、これは」
「おおいに まずいわよ、これは!!」
 横から大きな声で叫んだのは、センパイ保育士のウ~~ノ女史である。
「ちゃんと、カタチにして 謝ることを示さないと、あのママ、PTAに持ち込むわよ」
「そうですね……」

神妙

「麗馬センセ、どうでしょう。ここは ひとつ、ご自分から謹慎なされては」
 園長が助言した。
「はい。一週間くらいで いいでしょうか」
「止むをえんね」
 すっかり、ショゲてしまった麗馬だったが、乱暴なジーゴを好き勝手させてしまったので、確かに自分にも責任はある。

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. 真紅の理想 第三回

 ある日、公園で3人の子どもたちを遊具で遊ばせ、クタクタになって マンションに帰ると惨状のはずのマンションの部屋が きれいに片付いている。
 ホカホカのシチューと温野菜が用意されていたりする。

クリームシチュー 1

「これは」
(羅奈がやってくれているんだな)
 そう思うと涙がにじむほど 嬉しい麗馬である。
 こんなことでもないと、今にもストレスで 爆発しそうになる。


 マンションに ジーゴが 同じくらいの女の子を連れてきた。
 腰までの長いウエーブのかかった髪、7歳くらいにして すでに 大人の女性顔まけのお色気がある。
「あら、カッコいいパパねえ」

はなと母

 などと言いながら、BFのジーゴそっちのけで 麗馬の後をくっついてはなれない。
「アタイ、新菜(ニイナ)っていうの。宜しくね」
 ジーゴとラクガキ遊びなどしていたが、赤ん坊の世話をしている 麗馬が気になるらしく、やがてべったりと くっついている。

赤 1

「赤ちゃん、好きかい?」
「赤ちゃん、珍しいけど、れいまパパの方が、新菜、好き!!」
(ぎょぎょ、ませガキ)
 少し、たじろいでいるうちに、大騒ぎの夕食が終わり、扉がノックされた。
 麗馬が出てみると、
「ど~~も~~、うちの娘が遊びにおじゃまさせてもらって、ジーゴくんのパパですって?お若いのねえ~~~」
 かなりグラマラスな女、もう秋だというのに、露出度満点のギラギラした真紅のドレスを着て上がりこんできた。背中は、腰近くまで開いている。眼を射抜くような雪のような白い肌だ。
 背中の中ほどまでの、ストレートヘア、大きなくるめく瞳。ピジョンレッドのような唇。
「一応、ジーゴを預かっている 麗馬と申します」
「保育士さんなんですって?」
 くるめく大きな瞳が 麗馬の間近に迫った。
「新菜ちゃんを、勝手に連れてくるのも どうかと思ったんですが、ママ了解、とのことでしたので」
「ふう~~ん、マジメそうねえ、ま、固いこと、言いっこなし!新菜、お行儀よくしてた?」
 新菜はとたんに 麗馬の腰にくっついた。
「ふふん、あんたのタイプってわけね」
 軽い口調にしては、しっかりした存在感のある女だ。


さわ B


 いや、存在感どころではない。
(この女、ただ者じゃない―――――!!)
 強烈に惹きつけられながらも、鉄の鎖の警戒心が自分の心に 自然に張り巡らされるのを 麗馬は感じた。
(どの保育園児のママさんたちとも違う!平凡な主婦じゃない!!)
(あの フケツのカタマリ、邪烈ってヤツと同じきな臭い匂いがする……)
 麗馬の勘が そう言ってる。
「ジーゴくんを 明日、お借りしてよろしい?新菜のお誕生パーティーをやるの」
「それは、かまいませんが」
「私、留美衣(るびい)よ。マンションは 北二番街」
 反対する理由がないので、翌日、ジーゴを新菜の家に送り出したが、夜遅くなっても帰ってこない。迎えに行ってみると、そのマンションの部屋は、もぬけの殻だった。
(これは いったい どういう?)

ケータイ はる 1

 ワケの分からない麗馬のケータイに 電話がかかってきた。見慣れないナンバーだったが、一応、受けた。
 機械のようなサビついた男の声で、
『ガキは 預かった。始末したりせんから、安心しな』
「誘拐か!?」
 電話は そのまま切れた。


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. 真紅の理想 第四回

              第 三 章



 どうしようもなく、自宅のマンションへ帰ると、年配の女性が玄関で手を揉み絞って待ち受けていた。
「麗馬くんっ!!」
 羅奈の母親だ。何度も会ってよく知っている。
「羅奈が……羅奈の命が危ないのよ」
「えっ?」
「早産してしまいそうで 母体も赤ちゃんも危ないって、先生が……」
「な……」
 寝耳に水だ。
「どういうことですか、まさか それは……」
「あんたの子どもと羅奈の命が、一緒に危ないって、先生が おっしゃってるんだよ」
「聞こえてんの?」
「俺の~~~?」
 頭が回転しないうちに 羅奈の母親に病院に引っ張って行かれようとしたが、足を止めた。
「すぐ行きますから、まず、勤務先の保育園に行かなきゃならないんで、羅奈のこと、宜しくお願いしますッ!!」
 保育園長室へ直行して園長にすべてのことを話すと、コワモテ園長は しっかり頷いた。
「まず、落ち着きなさい。3人の子どもたちのことを話さなかったのは 君も良くないが、それは君のマンションへ誰かをやって対処する。先日、怪我させた園児の保護者には 内密にしておくから、彼女と赤ちゃんについてあげなさい」
「ありがとうございます」
 とって返してタクシーで病院に向かう途中、警察へ電話して、3人の子を連れてきた漢の行方を捜すよう依頼する。


 総合病院の産婦人科へ走りこんだ時は、肩で息をしていた。
 分娩室へ辿り着くやいなや 初老の男に殴り飛ばされ、床に叩きつけられた。
「貴様ぁ、わしの大事な娘をさんざん、弄びおって、挙句。責任も取らんと放り出しおって!」
 羅奈の父親だった。牧畜業だと聞いていたが、素朴そうな風貌だ。
「あんた、そんなこと言ってる場合じゃないだろう。羅奈と私たちのマゴの命が アブナイのよ」
「しかしな、お前……!!」
「申し訳ありません、すべて ボクの責任です」麗馬は 深々と頭を下げた。「どうか、羅奈に会わせてください」
 母親が麗馬の腕を掴んで立ち上がった。
「さっき、無事に女の子が産まれたよ。未熟児だから 保育器に入ってる」
 新生児室に行くと、透きとおるような 柔らかい朱色の膚の嬰児が たくさんの管とつながれ 、痛々しい姿でやたらと大きな 紙おむつをされ 眠っている。

未熟児 3

 病室には 酸素吸入器をはめられた産婦の羅奈が 昏々と眠り続けている。
「なんと言って、あやまればいいんだ、羅奈―――――。俺は何も知らずに……」
 涙が 頬を伝った。

   
 医師の説明に呼ばれた。
 麗馬は 彼女の両親に何度も頭を下げ、同席させてもらった。
「回転性異常出産です。かなり難産でした。最初の陣痛から 五日間かかりました。その間、母子共に かなり体力消耗しました。母親は つわりが長く、それでも、長時間勤務を続けていました。胎児は 体重1800グラムしかありません」
 一同真っ青になった。
「この二日間ほどが 母子共に山でしょう」
「先生、どうぞ、ふたり共、助けてやってください!!」
 両親は 涙ながらに 医師に すがりついた。


 麗馬も同じ想いだった。
(妊娠したことも、悪阻がひどかったことも、無理して働いていたことも、何も知らなかった……。別れた後だったから)
 彼女の顔をひとしきり見守って「がんばれ」と声をかけてから、もう一度、別室の新生児室に向かう。
 麗馬は神様に手を合わせたい気分だった。今まで 考えもしなかったことだ。


 二日ほどして 保育園に病院から 連絡があった。
 羅奈の意識が戻ったという。麗馬は 園児のお送りを他の先生に代行してもらい、病院へ飛んでいった。

ピカバス 

「よく目を覚ましてくれた。よく俺の子を産んでくれた!!」
 酸素マスクを外して、うっすら目を開けて笑った。
「赤ちゃんに逢いたい……」
「羅奈……」
「来てくれたのね、ごめんね、言うつもりじゃなかったのに」
 言葉より先に 羅奈の手を握り締めた。
 乱れる長い髪を そのままに、なんとか上半身を起こそうと、羅奈は力を入れた。
「無理しちゃダメだ」
 麓馬は 看護師を呼んで車椅子を用意してもらい、産婦をそっと移してもらった。顔色が悪い。
「大丈夫か?」
「少し、ふらつくけど、赤ちゃんは もっと苦しい思いをしているのだもの。このくらい平気」
 歯を食いしばって 平静を装おうとする。

みほ 1

 こういう気の強いところに 惹かれたのかな、などと思ったりもする。
 車椅子を押していき、新生児室の前まで 来ると 自分の赤ん坊をガラス越しに見た羅奈の瞳に大粒の涙が溢れた。
 ガラスに両手をあて、必死で我が子に近づこうとする。
 嬰児の薄い胸には 心臓の鼓動が外から見てとれる。
「ごめんね、ごめんね、こんなに 母さんが 小さく産んでしまって」
 麗馬の胸が張り裂けそうになった。

ナヤム



「謝らなくちゃならないのは 俺だよ。君のお腹に 俺の子がいたことも、何も気づかなくて……」
 羅奈の両肩を後ろから抱きしめた。
「これから ふたりで この子を見守ろう」
 羅奈は 頬を濡らしながらこっくりした。

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. 真紅の理想 第五回

 数日後、赤ん坊が安定したので 麗馬は保育園へ。
 園では 保育士さんたちが 麗馬のクラスの子 20人と、隠し子たちの世話までしてくれていた。
 センパイ保育士が
「ちょっと、あんたの隠し子のジーゴって男の子、見当たらないんだけど。さっきまで居たのに」
 なんだか イヤな予感が麗馬の脳裏を掠めた。
 そこへ ケータイに、邪烈から電話。
『まずい。ジーゴがある場所へ連れ去られた』
「ある場所?」
『後で伝える』
 

 ジーゴの母親が報せを受けて 半狂乱で飛び込んできた。
「息子をどこへ連れ去られちまったのさ!」
(この 女と自分は 絶対、カンケイないゾ)
 麗馬は 自分に言い聞かせるように 心の中で唱えてみた。
「俺の子どもでは ありません。いくら 酔っ払ってたからといって、無責任なことをする人間じゃありません!しかし!いったん、預かったからには 俺の責任!!必ず助け出します!!」
「待て!!ド素人のお前がどうやって!?」

オラ 1

 いつのまに現れたのか、3人の子を連れてきた 邪烈(ジャレツ)が 背後から 声をかけた。
 返事に詰まる麗馬。
「俺にまかせろ。頼りにしてくれていいぜ、若造」
「いきなり 無実の隠し子を連れてきて大きな顔するなっ」
「3人とも 隠し子じゃないと証明できないクセに……」
 邪烈が舌をペロリと出すのを見て 若い保育士の脳天から 火が噴きそうになった。


 怒鳴りつけようとした時、ケータイが鳴った。
 羅奈が危篤に陥ったという。
 何もかも 脳裏から消し飛んだ麗馬は、新菜だけを連れて―――というより、花梨が同じタクシーに滑り込んだのだが―――を 連れて、病院へ駆けつけた。
「羅奈!!」
 羅奈は 顔色、土気色で虫の息だ。麓馬、夢中で彼女の手を握った。
 彼女の瞼が少し開く。
「そんなこと言うな、君が育ててくれないと……」
「ううん、私には もう、そんな力無いみたい……。お別れだね……。星になっても麓馬と赤ちゃんを見守ってるわ」
「羅奈……羅奈~~~~!!」
 その濃い睫毛は伏せられ、麓馬の手から 真っ白い手が滑り落ちた。

かんの 9

ブラマン きまり 春馬




 隣のベビーベッドで寝ていた赤ん坊が、突然、火のついたように 泣き出した。
 急速に生気を喪っていく羅奈の顔を見つめ、
「羅奈、羅奈、羅奈、………、ウソだろ、俺を置いて行くなんて。ここ5年も一緒にいたのに。赤ん坊は、まだ一度も 君に抱かれてないじゃないか」
 白い病室を 医者と看護師がそっと出て行く中、赤ん坊の泣き声が長く響く。


 やもめになってしまった。
 そんな実感さえなく、喪服で教会で羅奈を見送った。

 やや大きくなって、退院できた赤ん坊を、羅奈の両親が引き取ると言ったが、しばらく預ける約束にして、麗馬は自分で育てるつもりだ。

 生後一ヶ月を向かえ、赤ん坊は目をぱっちり開くようになった。
 名前は 母親のひと文字を使って『莉羅(りら)』と名づけた。
 ライラックの花の意味だ。

リラ 1




         ※


 数日後、邪烈からメール。
『どうやら、ガキの命は無事だ』
 それだけ。
「当たり前だろ、どこにいるか判ったのか!?」
『待て。まだ伝えるわけには いかん』


(こんな中途半端な連絡受けても、よけいイライラするだけじゃないかっ!!)
保育園の壁に向かって、蹴りつけようとした時、園児たちが群がってきた。
「れいま センセー、大きな黄金樹の木の下で、踊りましょうよ」
「……はいはい」

おゆうぎ 1



 しかし、居てもたってもいられない。
 園長に休職願いを届け出て、自分も邪烈の行方をPC使って突き止める。

 抜かりなく邪烈のガンに、極小の追跡装置を装着しておいたのだ。

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. 真紅の理想 第六回

           第 四 章


 
 先に小型シップをチャーターしておいた麗馬は、隣の大陸、蒼流大陸へ渡る。
 洋上での夜明けの空の色に 羅奈の面影を見て、操舵悍を握りながら、今さらながら 涙が溢れてきた。

夜明けうみ 1

うるうる 1



 辿り着いた大陸は、隣にあり、そう遠距離でもなかったが、麗馬にとって初めてだった。
 人種も文化も違う。
 活気に満ちた、明るい緑谷大陸と異なって、かなり寂れた「鄙(ひな)」だった。
 港にも活気が無い。大型船も数えるほどしか停泊していない。港も大きくはない。
 漁業が行われていることは わかるが、観光客の姿など皆無だ。
 少し街中へ入っても 煉瓦造りの家並みはまばらにしかなく、時折、見かける人々も見慣れぬ他の大陸の人間を、おどおどと遠巻きにして 見ているだけだ。
 貧しさが窺えるように、老若男女、痩せ細っているし、身なりもみすぼらしい。
(こんな大陸に 邪烈は潜んでいるのだろうか)

山村 1

 夕暮れになってきたので、宿を探すが、見当たらず、農家らしき藁家の扉を叩くと老婆が出てきた。
 よそ者を泊めるなど、とんでもないと、首を横にふりかけたが、
「あんた、そんな小さな子まで宿も無い旅に連れてきたのかね?」
 老婆に言われ、振り向くと
 背後に 新菜が くっついてきていた。
「お前、いつのまに」
「れいま、しゅきと言ったら、しゅき。どこまでも ついてくわよ」
 観念せざるを得ない。
「すみません、この子のためにも 軒先を貸していただけませんか」
「いいとも、いいとも。軒先だなんて言わずに二階の寝室を使うがよかろうて。スープと固いパンしかないがの」
 老婆の豹変ぶりに 肩をすくめたが、新菜は
「ね、アタイがいて 良かったでしょ」
と、片目をバチンと つむってみせた。
 悔しいが、彼女の言う通りだ。


 翌朝、スヤスヤ眠っている少女のベッドの脇で 小型PCを開いて邪烈の行く末を調べる。
 邪烈は そう30キロ圏内にいる。早く彼を見つけ出したい。



 新菜の寝顔を見て、ちょっぴり躊躇いながら 老婆に置手紙をしてそっと夜明けの道に出る。
 辻馬車に乗り込み、農民の視線を浴びながら膝の上のPCを凝視し続ける。
 行く手に 目立つ 大きな山が見えてきたのは もう、陽が高くなったころだ。どうやら、その山の中腹に 邪烈がいるらしい。
 麓で馬車を降り、黙々と山頂目差して歩き始めた。


 広葉樹林が ずっと続いていて、細い登山道ともいえない道が作られている。
「はあ、もう 歩けない、お腹すいたよ」

かのん 1


 半ベソの声に ギョッとして振り向くと、宿に残してきたはずの 新菜だ!!
(小さなくせに、モンスターか!?足音もなく)
 恐るべし 女の執念。。。。(汗)

(泣きたいのは こっちだ、お前は足手まといだよ~~~)
 と、怒鳴りつけたいのを ぐっとこらえ、リュックを下ろして非常食のおやつもどきを与えてやった。
「あんま、美味しくないけど……、れいま、優しいね。新菜のパパだけのことはあるわ」
(あ~~あ、そうですか、ありがとうございます)


 PCから 邪烈が いよいよ 近いことを知った。
 山道からそれた場所に、みすぼらしい山小屋があり、ひと気が感じられる。
「いいか、お前、ここで じっとしてろよ」
 新菜を谷川の側に座らせると、麗馬は山小屋に接近して、壁にピタリと 身を寄せた。
 丸太造りである。小さな窓から そっと内側を覗うと、ひとりの男が椅子に縛り付けられている。邪烈だ!
 窓を破って 侵入しようとした 麗馬に、怒声が飛んだ。
「来るなっ!!俺の周りは爆弾だらけだっ!!」
「……!!」
「それより ジーゴを追跡しろ、山の中でボスからの迎えを待っているはずだ」
 邪烈の声に押されるように、小屋を飛び出した。
 さて、あのやんちゃガキを追跡しようにも アテが無い。
袖をくいくいと引っ張る小さな手。新菜のませガキだ。
「なんだ、この忙しい時に」
「おしっこなんですけど」
「~~~~~~~~」

山道 1



仕方なく谷川へ連れていってやった。
 慣れてはいるものの、一刻を争う時に、さすがの保育士魂もガマンの緒が切れそうだ。
 上流で手を洗ってきた女の子が澤を登ってきた。
 クンクンクン…… しきりに 鼻をならす。
「あ、これ、ジーゴくんの好きなバナナクッキーの匂い……」
「え?」
「大好きだから、いつもポッケに入れてるの。アタイ、お鼻いいんだから」
「本当か、それ!?」
 こうなったら 溺れるもの、ワラをも掴む気分だ。
「どこからクッキーの匂いする?」
「えっとこっちかな……」
 女の子はフリルの真っ赤なミニスカートにスパッツ姿で さらに 細い山道を登り始めていた。
 辺りは森林と山土の匂いばかりだ。こんな中でよくクッキーの匂いがかぎ分けられるな、子どもの心が分かると思っていたけど、本物の子どもの能力なんぞ、自分はとっくの昔に 忘れてしまったらしくて、敏感さには叶わないことを 麗馬は悟る。


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. 真紅の理想 第七回 

 いきなり 目の前が 開けて 土地の民族の村が 現れた。
 焚き火が 明々と焚かれている。

焚き火 4

民族衣装 2



 高台に立った、白いヒゲの長老らしき老人が 何かを叫び、村人たちは 華やかな民族衣装で群れ集まっている。

 邪烈がいつのまにか、麗馬と新菜の後に ぴったりついてきていた。
(どうやって あの小屋から 脱出したんだろう?こいつなら、小屋ごと、ぶっ飛ばしかねないな)
 
 螺旋状の木製の階段が設えられた、高い塔が ある。
どうやら 砦の天辺に ジーゴは 軟禁されていると思われる。
 邪烈が 麗馬の側に寄って小声で囁いた。
「俺は 下で待つ。お前とませガキだけ天辺へ昇れ」
「え、どうして 急に?」
 邪烈は 片目を瞑っただけで昇ってくる村人たちの脇をすり抜け、階段を降りていった。
(まったく何を考えてるんだか、得体のしれない漢だな)
 麗馬は仕方なく 新菜の手をひいて、やっと天辺の部屋に辿り着いた。


 天辺の部屋も木造である。室内は意外と広い。
 村人の姿など ひとりも見当たらず 平べったい壇が設えられてあり、大きな椅子に、やんちゃ坊主のジーゴがちょこんと座っていた。
 周囲には 屈強な男が顔に刺青を施して二十人ほど取り巻いている。
 男たちに捕らえられてオドオドしていたジーゴとは、別人のようだ。
 短い間に何があったのだろう。顔を正面に向け、活き活きとしている。驕り高ぶった表情で、悠々と辺りを見回している。
(なんだろう、この変わりようは!別人じゃないか!やんちゃ顔とも違う。あれも作った顔だったのか!?)
 麗馬の背筋に冷たいものが走った。
 瞬間、ジーゴが麗馬を見つけて 視線を向けた。
「よう、父ちゃん!!」
 同時に 新菜が ジーゴに走り寄った。
「ジーゴくん、心配したわよ!!アタイにナイショでいなくなるてのは、めって言ったでしょ!!」
「なんだよ、うっせーな!!」

ジーゴ 1

 ジーゴは口を尖がらかせて、
「お前は 俺のもんじゃないんだぞ。俺様を誰だと思っている!?」
「なんですって?アタイのことを誰だと思ってんのよ」
 麗馬は目を白黒させた。
 どうも、ふたりの子どもを取り巻く男たちの 様子が 尋常ではない。
 ならず者とは 考えられない ふたりへの敬服の態なのだ。
(どういうことなんだ?)
 ジーゴの座る席の背後から、香水の香りがして 艶やかな女性が現れた。
 新菜の母親だ。

さわ 7

「センセ。よくこんな鄙びた大陸まで 新菜を連れてきてくれたわね」
 新菜が女にまとわりついた。
「新菜、ごめんね、あんたを無事に本国に 連れていくために 敵から身を護るためにジーゴを囮に使ったりして」
「なんだと――――っ!!」
 麗馬とジーゴが同時に叫んだ。
「ほっほほ、」と、朱唇に手を当て、わざとらしく上品に女は笑った。
「悪いことをしたわねぇ、保育園のセンセ。もちろん、ジーゴがセンセの子どもだなんて、でっち上げよ。ジーゴにも悪いことをしたわね、あんたはボスとは何の関係もない、みなしご。ボスの血を引くのは このプリンセス・新菜よ!!」
 新菜は ピンクのサテンの髪飾りをなおして、アゴを突き出した。
(つ、つまり、なにか?)
 麗馬は 必死で思考をまとめようとした。
( 俺はやっぱり 騙されてた?一夜の過ちで 隠し子なのか できるはずないよな?)
 じゃ、後のふたりの子どもは―――?
 とまで 考えが及ばない。
 とにかく、この派手な女にいっぱい食わされ やんちゃボーズを押しつけられ、そして、自分が本当に押しつけられたのは、やんちゃのGFのませガキだとまでは判った。
「どーして 俺なんかに!?」
「不運としか言いようがないわね、あの黒い瞳の獣みたいな漢が 何故か、センセに目をつけただけ」
 高笑いされた。
(黒い瞳の獣みたいな漢―――!?)
(―――邪烈―――!!)
 あの「ド」が 1000個つく、不潔な?女たらし!!

ジャレツ役 1




 麗馬は意を決した。
 ジーゴを取り戻す前に、邪烈を捩じ上げる。
 あいつの企みをすべて吐かせてやる。
 腕力の差がなんだ!!男の面目がかかってる!!
(ヘタな 小細工など 使わず真っ向から問い詰めてやる)


「おい、世界一のやもめ男。いや、宇宙一のやもめ男」
 自分より ひとまわりもデカい邪烈を、砦の脇に引っ張ってきた。
「ひどい言われようだな、若造……」
「その上、自分のだらしなさを俺になすりつけようとした サイテーの男!」
「そんな怖い顔するな。イケメン保育士が台無しだ」
「どーして、俺なんかに、でっち上げた隠し子を押しつけたんだっ!?」
「べつに ワケなんかない」
 邪烈は肩をすくめた。
「誰でも良かったんだ。俺のわんさかいる、隠し子をテキトーに 分散したかっただけ。
 大陸のあちこちにバラまいた。
「イケメン保育士、あんたは ちょっと評判だったから ちょいと困らせてみたかっただけさ」
「ちょいと 困らせてみたかった、だと~~~!?」
 真っ赤な茹でタコになった。
「おかげで俺は、園長からも 保育士たちからも ママさんたちからも 白い眼で睨まれ 彼女からも振られ―――」
(挙句の果てに、彼女を喪ってしまった……)
 真新しいキズ口から 真っ赤な血が噴き出した。



「ほお、そりゃ、悪いことしたな。口の端に 苦笑を乗せただけで、まったく反省の色が無い。
「女なんて それこそ、星の数ほどいる。ひとりや ふたりや、三人や四人や五人や、六人や、七人や、百人やそこらが どうなったって どうということは……」
「ひとりだけだっ!」

青い春馬

 麗馬の瞳が潤んだ。
「この世の中に 産まれてきて、真に 魂が結ばれるのは、たったひとりだけだっ!!」
「……」
 邪烈は気圧された。
「しかも、彼女は俺の子を産んだ」
「これは 宇宙の黄金律でさえ、誤魔化せない歴史のひとつだ」
(ちょい、キザすぎるんじゃ……)
 と、洩らしたい邪烈だったが、この勢いでは、ボコボコにされそうだったので、言葉を飲み込んだ。
「実はな」
 いきなり神妙な口調で話し始めた。
「あのませガキは、どうやら、俺の子らしいんだ」
「ブッ」
「やんちゃは囮。ませガキの方が 竜蛇大陸、皇帝の皇女だ。それが皇帝の血をひいていない側室のアバンチュールでできちまった子だと 分かってしまうと。。。」
「あんたっていう人は どこまで……っ!!大陸間で 戦まで起こりかねない火種まで……この女たらし!!」
「古代の歴史みたいで楽しいだろ。センセだって、紙一重じゃないのか?」
 邪烈は、すっ呆けて言った。
「あんたみたいな いい加減な人間と一緒にしないでください。人種が異なりすぎます」
「そうかなあ?一度、ハマると、底なし沼だぞ。あんたも 沼の底から何百本も 青白い手が伸びてきてるんじゃないのか」

うで 1

「それをあんたが言うか?」
 じっとりした視線が、麓馬から 女たらしに送られた。 

 突然、甲高い悲鳴が 辺りをつんざいた。
「きゃ~~~っ!!」
 上空に 現れた船団の大型機に新菜が 宙吊りにされてしまったのだ。
 悲鳴が終る前に、船団 役10隻は かき消すように、夜空に消えた。
「くそう、油断していた。俺たちの端末にキャッチできなかった。相当な科学力だ」
 邪烈でさえ、神妙な面持ちで唸った。麗馬は 呆気にとられるばかりだ。


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. 真紅の理想 第八回

       第 六 章


 大人の女性がふたり、絹のような漆黒の空間をバッグにテーブルをはさんで 優雅にお茶をしていた。

宇宙空間 2


「女の子は?」
 ショートカットのやや マニッシュな女性が 尋ねた。
「あの子は 肝が座っているわ。観念した、というより、私たちを観察するつもりで 軟禁されたまま 大人しくしているわ」
 と、新菜自身の母親。ロングの巻き毛を時々 掻きあげながら、紫煙を燻らせている。
「あんた、どこから雇われたニセ母なの」
「ニセ母? そう思う?」

さわ 8

「あの竜蛇 皇帝の子など 産めるとは 思えないし……」
「あの、やもめ風来坊に怨みがあって、復讐しようと近づいたとか……そんなところでしょう」
「はっ」
 ショートカットの女性が鼻を鳴らした。
「そんな女、この星雲に 何百、何千、いや、あの漢は 転生を繰り返すから 天文学的な数字になるわ。そんな数え切れない女のうちの ひとりだって変ではないはず」
「ウソ。この戦艦の持ち主、竜蛇大陸の秘密機関か何かの……」
「工作員だとしても 言いたい?どうぞ、ご自由に思っておいて」
 煙草の灰を、紫のマニキュアの長い指で トントンと落とした。ショートカットの女性は、
「しっかし、竜蛇大陸を敵に廻すとは、アイツもいくつ命があっても足りないわね。で、なんなの、ひっつき虫みたいに 関わってきた 保育士の若造は?」
「ただ、巻き込まれただけでしょう、気の毒に」
 苦笑した。
「あの若造も、どこかの工作員に消される運命ね、とんだ災難だわ」
 肩をすくめた。
 この酷薄な女性こそ、竜蛇大陸との関わりがあることを、新菜の母親も気づいている。


 「どうするつもりだっ!!」麗馬は 珍しくくってかかった。もちろん、女たらしのやもめに。「俺には あのませガキ……いや、新菜を守って育てる義務があるんだぞ」
「無い」いとも簡単に、麗馬の手をはらいのけた。
「ありゃ、お前の隠し子なんかじゃない。俺のでっちあげに ここまで来てつきあうことないぞ」
 徹底的に悪びれていない!!ふてぶてしい!!
「もう そんなことは いい。とにかく 俺たちはあの女の子を危険にさらしてるんだぞ。その事実を認めろ!!」
「やれやれ、青くさい奴だな」

オー 3



 その頃、新菜は 竜蛇大陸の首都に到着していた。
 目隠しを外されると、わりと居心地の良さそうな豪華なインテリアの部屋に 強面の漢たちが、居並ぶ中に、子どもは自分ひとり。
 しかし、新菜は 周りの男たちにを睨みつけて、下唇をかみ締めたまま、うろたえたりしない。
「あたいをどうする気よ?」
 かなり乱れてしまった 長い巻き毛を曲がったり、リボンを大きな鏡を見て 直しながら、ポツリと言った。
 新菜はキツい目で見返す。
「お腹すいた?」
 母親が尋ねる。
「さっきから グーグー鳴ってるわ。キャラメルロールケーキ、持って来なさいよ!!」
「相変わらず 度胸の座っている子ね、わかったわよ」
「アタイをどうするつもりか 知らないけど、きっと れいまセンセが アタイを救いに来てくれるんだわ。だから、あんたたちも怖くない。いつも 元気でいるために、ご飯食べなきゃ。いつも綺麗で おしゃれしてなきゃ!!」
 母親はポカンを口を開けた。
「あんた、いっちょ前に あの 若い保育士さんの ことが 本気で好きなの?」
「あったり前じゃないの。れいまセンセなら、きっと!!」
「ガキねぇ、ここが ドコだと思ってんのよ、そして、自分が誰だと 思ってるのよ」
「どこでも 誰でも 構わない。アタイはアタイ!!」

花 2

「やっぱり、ませてると言っても ネンネねえ、そう易々と脱出できるもんですか。あんたは この大陸の大切な皇女なのよ」
 母親は深呼吸して、
「そして、私が 皇帝の側仕えよ、あんたの母親」
「ママぶったりしないでよ、変なオジサンに、ポイと預けたクセにっ!!」
「変なオジサンって……」クスッと笑い、「あのイイ男のヤモメのことね」

ヘンなおじさん

「そうよ、髪からフケ、ぼろぼろ、汗臭くてたまらない、特に足が。。。あの フケツなオジサン!」
「ふふふ、あれはあれで なかなか居ない、いい男なんだけどな。あんたみたいな ガキンチョには分かんないんでしょうね」
「わかりませんよ~~だ!!あんなフケツな オジサンに比べたら、れいまセンセは 純白のヘルメット抱えた飛行艇パイロット!!」

君2

 新菜の眼は「はぁと」に なっていた。
「とにかく、早くれいまセンセんところへ 返してよ―――!!」
 フリルだらけのスカートのまま、床に転がって、ジタバタ始めた。
周囲の男たちが すこしざわめいて、近寄ろうとしたが、母親が
「放っておきなさい、演技よ」
 新菜、負けじと 母親をにらみつけた時、大きなブザーが鳴り響いた。

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. 真紅の理想 第九回

『キンキューレンラク!!何者か侵入!!至急、警戒態勢に入れ!!』
 警備担当のアナウンスが 金きり声を上げた。

 ちょうど その時、自動ドアが開いて 長身の中年男が 入室してきた。
 新菜のボディガードたちに 緊張が走る。
 髪はオールバック、プラチナブロンド、細面、40歳くらいだろうか。
異常に高い鼻のせいか、冷徹な人間だと思わせる風貌である。

白人男 1


 新菜と艶やかな母親に歩みより、いきなり母親の頬を叩いた。
「久しぶりだな、留美衣(ルビイ)……。なんぞと言っている場合ではない、貴様、とんでもないネズミを呼び寄せたな」
 床に倒れた母親を見た新菜はさすがに固くなっている。
 その時、厚い木製を装った頑丈な鋼鉄製の扉が衝撃でボディーガードの男たちが何人かよろめいた。
 熱で溶解した扉を蹴り飛ばし、堂々とブーツを鳴らして入室してきたのは、素晴らしい体格の黒髪の漢だ。
 銃を構えてトリッガーを下ろす。
「貴様、よくも……」
 細面の漢が うめくように言って、スーツの内側に手を滑り込ませたが、新菜が黒髪の漢の背後に麗馬を見つけたのだ。
 が、新菜の小さな身体は 細面の男に担ぎ上げられた。


「きゃ、!!何すんのよ」
「お前を渡すわけには いかん」


「その子に乱暴は許さん!!」
 激昂した麗馬である。
 自分でも気をつかないが、目の前で子どもが 迫害されているところを 目撃すると我を失ってしまうのだ。

 その上、邪烈から銃を分捕った。驚いたのは邪烈だ。
「使い方、解ってるのか?」
 邪烈の声なんか 耳に入っていない。
 ズイと相手の男に一歩、踏み寄った。

「その子を降ろせ。降ろさんと、これがお前を吹き飛ばす!!」

銃かまえ


 男が目で合図したらしく、周りのボディガードたちが 素早く 麗馬を取り囲む。
「その子を降ろせ!!」この銃口がお前の眼の前にあるのが分からんのか!?」
「ヒュー♪」
 邪烈が口笛を鳴らした。
「血の気が多い 保育士どの。サイコーだぜ」
「おちゃらけるな!!俺は 真剣だ!!」
 背を向けたまま、麗馬は 低く怒鳴った。
 細面の男のこめかみから 汗がひとすじ、流れ落ち、肩に担ぎ上げていた新菜をゆっくり床に下ろした。
「よし、バカじゃなさそうだな。組織のリーダーさん」
「れいまセンセ!!ううん、パパ!!」
 新菜が ゆっくり床に下ろした。
「よし、バカじゃなさそうだな、リーダーさん」
「れいまセンセ!!ううん、パパ!!」
 ひらひらのミニスカで麗馬の元へ走りより、彼は素早く 少女を背中にかくまった。
「パ……パパじゃないけど、大人しくしていろ、俺から離れるな」
 敵どもに 睨みを効かせつつ、後じさりを始める。邪烈が 新たなガンを両手に構えて援護に廻る。



 通路まで 後じさりした瞬間、麗馬は邪烈に 新菜を投げつけるように渡し、いきなり バズーカを投げ出すや、細面の男の後ろへ素早く周り、のど元に鋭いナイフを突きつけた。
 刃おもてが 鋭く光っている。



「ポートまでの道を開けろ!!」
 この瞬間に勝負がかかっている。
 その気迫のみなぎった瞳に圧倒された ボディガードたちも、一歩下がった。
 高層ビルの屋上にポートがある。そこへ直結するエレベーターに乗り込んだ。
 ドアが開くと、陽光眩しいポートが見渡せた。
「艇を用意させろ」
 中型、最新らしき艇が挽き出された。
 有無を言わせぬとばかりに、麗馬は自分より背の高い 男に告げた。
 男はボディガードたちに そしてそのまま 飛行艇に乗り込む。目で近づかないよう合図を送り、麗馬の言う通りにした。

 雪山へリポート





 わりと広い操縦席を邪烈が見渡す。
「あんた、操縦できるんだろうな」
 麗馬に言われた邪烈は カチンときた。
「ったりめえだろ、若造、俺を見くびるな」
 どっか、とメインの操縦席に座り、周囲のメカを見渡し、起動させる。
 エンジン音が響き始める。
「おい、お前、その後ろの席に座れ」
 新菜は、素直に麗馬に言われたとおりにした。
 麗馬自身は 捕まえる男を席に座らせ、背後からナイフをのど元に突きつけたままだ。
「大人しくしているから、ナイフを下げろ」
「ダメだ。緑谷大陸へ帰り着くまで 貴様は 大事な人質だからな」
「くっ……」
 下唇をかみ締めるが、どうにも 動けない。


(あいつ、実は保育士のぬいぐるみを被った猛獣だな)
 邪烈は苦笑しながら ひとりごちた。

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. 真紅の理想 第十回



 離陸したものの、すぐに何十機もの戦闘機が レーダーに 補足された。
 と、思うまもなく レーザー攻撃してきた。
「キャーッ」
 新菜の甲高い悲鳴があがる。
「ちょっ ゲームじゃなくて……」
「そうだよ、若造。死ぬか生きるかだっ!!」
 操縦桿を巧みに動かしながら、邪烈が 麗馬に怒鳴りつけた。
 その間にも レーザー光線が 眩い黄緑色で矢のように降ってくる。

黄色レーザー



「私ごと吹き飛ばすつもりか……」
 細面の男が唸るように 洩らした。額に冷や汗さえ浮かんでいる。
「幹部の貴様 ひとり消えたところで 竜蛇大陸は チリほどの損も無さそうだな」
 思わず歯ぎしりを洩らす男だった。
 かなり激しいレーザー攻撃を交わし、邪烈は海の中の孤島の陰に隠れて飛行艇を着陸させた。
 小さいわりに 密林が生い茂っているが、白い海岸に着陸成功した。
 人質は 操縦席に縛り付けておく。

孤島


 南国の強烈な陽光が降り注いで、まともに 目を開けていられないほど、海岸は 真っ白だ。新菜が降りるや否や、目の前に広がるエメラルドブルーの海へ向かって走っていく。
 浜辺に座って、ジャングルの中に成っている大きな実をもぎ取って、腹ごしらえしてから、麗馬は邪烈と海を眺めた。
「話してもらおう、ちゃんと。いったい何がどうなっているのか」
 頑強な漢に迫った。
「ませガキは 多分、俺の子だろう。いや、イマイチ 判らんな?俺はあのヤバいお偉いさんの女を寝取ってしまったってわけさ」
「そんな痴話ゲンカにまったく関係ない 俺をひきずりこんだっていうのか??」
「目立つ保育士やってた 不運を怨め」
 邪烈は舌を出した。

オ 4


「この、男の風上にもおけん、オッサン……!!」
「ん?何かほざいたか?清廉潔白を証明できなかったお前の方が 素行の悪いオトコのクセして」
「なんだと!!」
 麗馬は 立ち上がって仁王立ちになった。
 そこへ新菜がすがりついてきた。
「やめて!!そのおじさんにかなうわけないわよ」
「そうそう、やめておきな、若造。お前のパンチなんか、虫刺されていど。それより、人質をどうにかして元の大陸へ戻らんといかん」
 人質にも果実を与えたが、睨み返すばかりで 口をつけようとしない。

 そうこうしているうちに 敵機のエンジン音が 上空から響いてきた。

「竜蛇大陸まで、一気に逃げ切るぞ」
 邪烈は急にきびきびと動き、新菜を席に着かせ、自分も操縦席に戻った。
「いっそ、殺してくれ!貴様たちに人質にされたとあっては 連れ帰っても連れて帰られても、処刑されるだけだ~~~!!」
 人質が わめくのへ 邪烈が平然と
「心配せんでも 空中でコッパミジンかもしれんぞ」
 人質がいっそう顔色をなくした。
「ほう?相当、他の大陸へ侵攻を繰り返しておきながら、自分のやった殺戮行為は、棚に上げ、己が身が大切と見える」
 ぐいと操縦桿を引き上げ、蔑笑を浮かべた。

 船はどうにか敵軍からの追撃を交わし、日暮を迎え、夜明けには どうにか 緑谷大陸へ帰り着いた。
 新菜は ずっと 麗馬の膝の上にいて、一睡もせず、腕にしがみつき、震えていた。
「さあ、帰ってきたぞ。もう敵も追ってこない」
 新菜の小さなお腹がぐるるる~~と 鳴った。

花 4

「何か温かいもの食べさせてやろうな。それから ゆっくり眠りな」
「れいまと一緒よ」 
「え?ああ」
「本当よ、本当よ、れいまは 、センセは新菜のもの」
 肩をすくめるしかなかった。
 ポートへ到着すると 邪烈は人質を引っ張って、どこかへ消え、麗馬は新菜を連れてポート付近のビジネスホテルへ駆け込んだ。


 新菜は 部屋に ひと通りの食事をもってきてもらって、ペロリと平らげ、着替えもせずに倒れこむように寝入ってしまった。麗馬の手を握ったまま。
「やっぱ、子どもだな」
 しばらく寝顔を見守っていたが、いつしか麗馬自身も睡魔に引きこまれ眠りの深い淵に落ちてしまった。

寝てる 1


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. プロフィール

海道 遠(かなた)

Author:海道 遠(かなた)
小さい頃からお絵描き大好き
お話創るの、大好き
      ↓ 自然に
漫画家になりたい
      ↓
OLを退職。デザイン学校の漫画科へ入学
      ↓
家庭の事情で後、半年というところで退学、OLに戻る
      ↓
技量不足とひどい肩こり症のため、もの書きに転向
      ↓
結婚、妊娠、育児のブランクを経て再度ペンを持つ。
      ↓
が、コンクールに落ちる事、数知れず。
      ↓
諦めてアマの道へ

★著作★
 ペンネーム:海道 遠(かいどう かなた)
 「“海王の接吻”を抱きしめて」新生出版
 「CROSS」新風舎 
 共に全国出版、ネット販売しております。

★海棠結実(かいどう ゆみ) ペンネームで 

 【 遠雷去らず 】風詠社(鎌倉時代もの)
 全国ネット販売しております。
 

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