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浪漫@kaido kanata

. 三浦春馬 短編 伏見稲荷シリーズ 「殺生石」 その1

伏見稲荷大社 人気の「おもかる石」
 ふたつ石が あり、どちらかを持ち上げてみて、それが重いと感じれば願いが叶わず
 軽いと感じれば 願いが叶う。

おもかる石


 トライしている はるまっちと マーくん。
 まーくん 渾身の力を振り絞って 石を持ち上げようとしたが、ダメだった。
「くやし=====!!せっかく も一度、巫女さんにアタックに来たのに~~~!!」
まーくん 青い服


 はるまっち、やってみると 思いの外、簡単に持ち上がってしまった。
「わりと 楽勝じゃん」
はるま OK




「くそ~~、お前、何、願い事したんだ??」
「あの勇ましい巫女さんと デートできますように。あっかんべ~~」

はるま べろべろべー



「クソ!!」

そこへ 当の巫女さんが血相変えて やってきた。
「どったの?」
「劔石が 玉藻の前にとり憑かれているのんや」
「つるぎいし??たまものまえ??」
マーくんが 叫ぶ。
「あっ、それ 聞いたことあるぞ。
那須高原にある殺生石にされた女キツネだろ」
巻物 持った 玉藻の前 イラスト


 三人で 劔石(つるぎいし)のところへ 駆けつけてみると、注連縄(しめなわ)の
巻かれている巨大な岩は なんとなく重苦しい空気に包まれて異様な音が地の底から響いてくる。
身体の芯に 嫌な感覚が 貫く。
「このままじゃ 石が割れて、雷神が飛び出してしまうやん!!」
 巫女さんは 真っ青になっている。
この劔石には 雷神が封じ込まれているらしい。

伏見いなり 御剣の石

劔石(つるぎいし)


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 はるまっちとマーくんを振り返り、
「この前の悪ガキふたりねっ」

「この前の悪ガキ…… ひどい言われ方」
 ふたりは 顔を見合わせた。
「あんたっ!!」巫女さんが はるまっちの顔の真ん前に指を突き立てた。

「ちょっと、てつだって!!玉藻の前を撃退するから」
白い衣の巫女さん

「え、俺??そんな コワイ…… 俺は今日の夕方の新幹線で東京へ帰って試験勉強を~~~」
「そんな言い訳通じないっっ!!」
「なんで 俺じゃないの~~~!?」
 地団太踏む マーくん。

      その2に 続きます

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. 三浦春馬 短編 伏見稲荷シリーズ 「殺生石(せっしょうせき)」その2

 はるまっちは みこさんに 森の奥に連れて行かれた。

カギ くわえたキツネ



「今夜、桃の香を ぎょうさん焚いて、玉藻をおびき寄せるわ。私は桃の弓矢で。あなたは 
この大社に伝わる 名剣、「子狐丸」で 迎えうって欲しいのや」
と、古めかしい刀剣を差し出す。


「ええ~~!?俺、チャンバラごっこは 好きだったけど、そーゆー血生臭いのイヤですって!!」
「四の五のほざいているバヤイとちがうわ!!
雷神が解き放たれたら、日の本じゅうに落雷しまくる。ライフライン、止まるかもしれへん」


あやかしの狐の女



「そうじゃ。この大和の国なんぞ、雷神の力で滅びるが良い」
「風穴からのような 生温かい妖艶でしゃがれた女の声に 振り向くと、恐ろしい形相の女が立っていた。
「玉藻の前……」

「いかにも わらわが 千年以上前、
大陸から この国へ渡ってきた 玉藻じゃ」

「出たな~~殺生石の女キツネ!!
よくも、この神聖な社に!!」

 巫女さんが 髪の毛逆立てたように キバを剥きだした。


「そんな のんきなことを申しておってよいのかえ??」
「にわかに どす黒い雲が 辺りを覆い、いかずちが轟く。
「これは まさか」
「そうだよ。雷神が岩を割って、復活しちまったのさ」
 女は さも面白げに 高々と笑い、その声は 大社の大木の森に こだました。


「桃の香で おびき寄せるまでもなかったようやな」
 巫女さんは 急いで唇を噛みしめ、たすきを結ぶなり矢をつがえた。


弓をつがえる女
白いバック 雷神


「わ~~~、女と女の闘い、コワイッ!!」

 はるまっちが 逃げようと踵を返すと、
「お待ちっ、あなたには役目が」

「できないって 言ったでしょ!!」  もう、半泣きである。

サムハイ ホッペにお手手

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. 三浦春馬 短編 伏見稲荷大社シリーズ  「殺生石」  その3

ズシン、と 地鳴りがして 現れたのは 仁王のような巨人だ。
「雷神ね」

青いバック 雷神


「これから この日の本に 千年も忌々しい石に閉じ込められていた ワシの怒りをぶちまける。
邪魔する者は いかずちで一瞬にして 黒こげにしてくれるわ」
 雷鳴が稲荷山に 鳴り響く。
 参拝者も神官も 巫女も、杉も ふり注ぐ矢のような雷に うたれて 片っ端から倒れていく。

aoi_201505240733042c8.jpg


「やめさせなさい、玉藻」
 巫女が 弓に矢をつがえながら 言っても 
「もう わらわの申すことなど 雷神の耳に入らん。それに わらわも こうなることを望んでいるのじゃ。
ホホホ…… 愚かな おなごよの」

九尾の狐 の美女 イラスト


 突然、雷神が片目を押さえて 突然、呻いた。
 目には 一本の刀剣が突き刺さってどす黒い血が流れおちている。
「貴様は」
「お前の好きには させん。

某(それがし)は この『子狐丸』を 鍛えた刀鍛冶 
三条宗近の血を受け継ぐものだ」


 刀を 突き立てたのは なんと はるまっちだった。
(あれ?オレ、今、何か しゃべった??それに、いつのまにか刀が雷神の眼に刺さってる……)

金色まじりのハデな刀剣




 雷神が 痛みの叫びを上げながら 元の石のところへ ズシン、ズシンとよろめきながら 去っていき―――
 やがて 黒い雲が 去り、薄明るくなり、雷鳴も遠のいていく。

「おのれえ」
 玉藻が 歯ぎしりしながら 飛び立っていこうとする 血のような夕焼けの空へ、
巫女さんが 魔除けの矢を放った。
 矢は 鋭く金色の雲間に 吸い込まれていったが―――。

 女の魔にとどめを させたかどうか―――。

「ケガは ありませんか、巫女さん」
「ええ、それより あなたも 無傷のようで何より。よくぞ、雷神を討ってくれたわ。さすが、三条宗近の子孫やわ」
「え、あれって 本当のこと??」
「あ、もし 良かったら、博士号とるの止めて、わが大社の宮司として就職しない??
近衛宮司として 役に立ってくれそうやわ!!時々、キツネせんべいが 反乱起こして困ってるねん」
「キツネせんべいの反乱!?」
 いったい どんなものだか 想像がつかない。

キツネの人形 団体



(でも、ここに就職すれば 毎日 この巫女さんと会えるし、        キツネせんべいは 食べ放題……)

はるまっちは 心の中でほくそ笑んだ。

jeact12.jpg

14年 初もうで

 マーくんが 拗ねていた。
(また あいつだけ イイかっこして……)

<サイアク カマタリ ボンバー……>
まーくん 叫び

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. プロフィール

海道 遠(かなた)

Author:海道 遠(かなた)
小さい頃からお絵描き大好き
お話創るの、大好き
      ↓ 自然に
漫画家になりたい
      ↓
OLを退職。デザイン学校の漫画科へ入学
      ↓
家庭の事情で後、半年というところで退学、OLに戻る
      ↓
技量不足とひどい肩こり症のため、もの書きに転向
      ↓
結婚、妊娠、育児のブランクを経て再度ペンを持つ。
      ↓
が、コンクールに落ちる事、数知れず。
      ↓
諦めてアマの道へ

★著作★
 ペンネーム:海道 遠(かいどう かなた)
 「“海王の接吻”を抱きしめて」新生出版
 「CROSS」新風舎 
 共に全国出版、ネット販売しております。

★海棠結実(かいどう ゆみ) ペンネームで 

 【 遠雷去らず 】風詠社(鎌倉時代もの)
 全国ネット販売しております。
 

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