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浪漫@kaido kanata

. 三浦春馬イメージ小説「サマルカンドの娘」2

太陽が中天にかかろうとしている。一番、暑い時間帯だ。
「離して、離してよ、異邦人の男!」
叫ぶ娘には構わず、青年は引きずるように奥の寺院へ引っ張っていった。
*************************************************

ステンドグラスの廊下


 礼拝堂に入ると、万華鏡をいくつも重ね合わせたように、
色とりどりの窓ガラスが床に映り、極彩色の世界だ。
お祈りのコーランがゆるりと響く。
「異教徒が入って、許されると思っているの」
 抵抗する娘は、青年の横顔の美しさに気づいた。
「美しいくせに、こんなに強引に」
「あんたも強情だなあ、助けてやろうっていうのに」
「祭りのしきたりには、逆らえやしない。
どうせ、身を投げさせられるのに――」


 古井戸は石造り、馬一頭身くらいの直径の円いものだ。
 悪魔がぽっかり口を開いたように真っ暗だ。
 真上はガラスの天井になっていて、太陽が来ると明るく照らされる仕組みだ。
 青年は足元まで積まれた石の上に立ち、井戸を覗き込んだ。

鶴瓶つき古い井戸



「暗黒の井戸……こんな井戸なら人身御供を欲しがるかもな、ダフォーラ」
 青年の白い襟元にチラリとラピスラズリのペンダントが見えた。
 モスクより深い碧だ。
「どうして、私の名前を?」
「町でいっぱい耳にした。碧い眼の娘、ダフォーラが祭りの乙女に選ばれたって」
 青年の瞳に黒い三つ編みを肩に垂らしたダフォーラが映る。


「どうして捜そうと思ったの」
 青年は娘の両肩をつかんで引き寄せた。
「多分……燃え尽きる寸前、ギリギリの瞳を見たかったんだ。
悪魔の井戸が望むほどの美しい人の断末魔を聞きたくなったのかもしれない」
 意地悪な言葉と裏腹に、優しく瞳を覗き込み、近寄せる。

エライザと


 閉じられた瞼に青年の熱い唇が押し当てられた。
「眼から碧い炎が燃え上がりそうだわ、異邦人」
 青年の唇は瞼から娘の頬、そして顎にも火をつけ、首筋を降りていく。
 娘の瞳が半分、恍惚と閉じられる、青年の首に両手を回す。
「異邦人……あなたって」
 娘が膝をくたくたと折って座り込む。
その手からラピスラズリのペンダントがだらりとぶら下がっていた。

真上に太陽がゆっくりやってきて、井戸の中に光が射した。
周囲のステンドガラスの色も映りこんで色の乱舞だ。
 青年は眩しさのあまり目を細めた。

衝撃 はるま



「これは……」
 次に目を開けた時は、井戸の水はエメラルド・ブルーとなって眼前まであふれていた。
 娘の手のひらが焼きごてのように青年の背中に押し当てられ、ゆっくりと力を入れられた。
 眼前にまで溢れていると思ったのは、見間違いか?
 異邦人の青年の身体は、井戸の奥へ落下していく。果てしない深さを――。
 ……派手に水音が反響するまで、しばし時間がかかった。

 「ほら、水はたんまりあるでしょう?」
 娘は井戸を見下ろして高笑いした。
「この井戸の水はアラル海につながっていると言われている。
落ちた者は二度と上がってはこれない。
異邦人、騙されたと知って、碧い水の中でもがいているでしょうねえ」

青いめ



「頭領!」
碧いタイルの壁から、バラバラと男たちが現れた。昼間、青年が金を渡した者たちだ。
「お怪我はありませんかえ?」
「大丈夫さ。油断したねえ、異邦人の坊ちゃん。断末魔を聞きたかったのは私だ。
異邦人、あんたがマドラサに多額の寄付をしている大金持ちの息子だってことは、
調べがついてたんだ。これから、あんたの親父さんに身代金、要求しようかねえ」
「頭領、相変わらず冴えてますねえ」
「寺院の中の僧侶たちは すべて眠らせてあろうな。馬の準備はおこたりないな」
「おう」
「行くよ」

サマ 馬に乗った娘

寺院の裏の丘陵に待たせてあった十数頭の、先頭の馬に、娘はさっそうとまたがった。
 脳裏に、井戸までひっぱっていった青年の横顔がふと、よみがえる。
 三日月が輝く夜空の下、砂漠に出るや、手に握っていたラピスラズリのペンダントを投げた。
 ペンダントは 三日月のような弧を描き、砂の向こうへ消えた。 
 

★★このお話では touristの三浦春馬氏の画像をお借りしましたので、
 東南アジアと中央アジアのサマルカンドとでは風俗その他異なりますが
 雰囲気だけ楽しんでいただければと思います。

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. 三浦春馬イメージ 小説「サマルカンドの娘」1

 古代より多くの国の勢力が蹂躙し、馬蹄にかけ築かれた
ブルーモスクの林立する青の都、
中央アジア、ウズベキスタンにあるサマルカンド。

サマ 青の廟



 観光客はもちろん、外国からの留学生は多い。
 どこの国とも変わらず、市場は賑やかだ。
客を呼び込む商いの声、ロバやラクダのいななき。
祭りが近いので、いつもより活気づいている。

市場の中


 「ぼやぼやするな、ダフォーラ、早く並べちまいな」
  果物市場で、汗を垂らして力仕事をしている娘がいる。
 青年は足を止めた。荷運びの手を止めた娘の瞳と視線が合い、
しばらく見つめあった。
 みすぼらしいなりの娘だが、普通に見かける娘と、どこか違う。
「おい、置いてくぞ」
 連れの青年に呼ばれた青年は 市場を後にした。
市場から砂埃の中をしばらく行くと、寺院の立ち並ぶ一角だ。
相変わらずの観光客だ。
 連れと別れた青年は、角で背後から声をかけられた。
 さっきの市場で見かけた娘が 肩で息をして立っている。
手の中には見覚えある財布をもって差し出している。
「落としたでしょう」
「ああ、ありがとう」
 青年は照れて受け取る。


 四、五人の荒々しい足音が砂煙を巻き上げてやってきた。
「このアマ、祭りの前に逃げ出そうったって、そうは行かんぞ」
 娘の後を追ってきたらしい。品の悪そうな、目つきの鋭い男たちだ。
 青年は受け取った財布から何枚か札を取り出して男のひとりに握らせた。
「案内してもらう。今日一日借りるぞ」
「ちぇ、仕方ねえ」
 男たちは 青年と娘を睨みつけてから、去っていった。
「どういうこと?あなた、わざと財布を落としていったでしょう」
 青年の口元に、ふと笑みが浮かんだ。
「逃げ出したかったみたいだから。切羽つまった顔して」
「え」
「歩きながら話そう。観光客に混じって」
観光客や物売りの喧騒がふたりを包んでいる。

「留学生?マドラサの。この国の人ではないわね」
「通りすがりだよ」
「どうして見も知らない私を」
「だから、逃げ出したいみたいだったから。
~~何かとても嫌なことでもありそうだ。今にも息が止まりそうな顔をしてるよ」
「戻らなきゃ。あなたのヒマつぶしに付き合ってるわけにいかないの」
 踵を返す娘の腕をがっしり青年は握っている。
「わけを話してくれ」
 仕方なく、という様子で娘はぽつりぽつり口を開いた。
「祭りの……この古都に昔から伝わる
大切な祭りの巫女に選ばれてしまったの」
「そ、そりゃ、名誉なことなんじゃないのか?」
「表向きの巫女はね。でも、ひとりだけ秘密裡に、
廟の奥まったところにある古井戸に人身御供として身を捧げなければならないの」

モスクの前の娘




 泣きそうな娘を前に、青年は、クッと笑った。
「人身御供だって?いつの話だよ」
「嘘じゃないわ、からかってないわ!
私は祭りが終わった日の午前零時に井戸に行かなければならない」
 噛みしめられた唇が震えている。

「もし、君が行かなければ?」
「寺院の井戸の神が怒って、水を溢れさせ、サマルカンドを水びたしにするわ」
「この砂漠の街を?こんなに太陽が照りつけているのに?あっはっは」
笑う青年の頬を、娘は思い切り、ビシャリとやった。
「信じないなら、とっとと消えて」
 青年は痛そうにぶたれた頬をおさえ、
「だいたい、人身御供なんて野蛮なこと、今時、あるわけが」
「あるのよ。私の瞳の色、ほら、碧いでしょう?他の人は黒か褐色なのに。
井戸の神が欲しがってるらしいの。それに……」
「それに?」
「言うことをきかなければ、私の家族まで村人から迫害される」
「そこまで言うんなら、行って確かめてみようじゃないか」
「どこへ」
「廟の奥の井戸とやらへ。だよ。本当にあるのかどうか」
「怖いわ。人身御供までに井戸へ行ったら、神が荒ぶるかも」
「大丈夫だよ。そんなのみんな、言い伝えさ」


※マドラサ 宗教教育の専門機関
★★このお話では touristの三浦春馬氏の画像をお借りしましたので、
 東南アジアと中央アジアのサマルカンドとでは風俗その他異なりますが
 雰囲気だけ楽しんでいただければと思います。


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. 三浦春馬 JUJU せかほし 最新トレンド雑貨

バイヤー 村山由衣さん
NYで 最新トレンドを探す
★心がときめくかどうか!?

雑貨 まとめ


★ユニコーンデザインのもの。
 LGBTの性的なマイノリティーでもある。

雑貨 ユニコーン ポーチ


★ラマ<とても人気>
 ユニコーンと同じく幸せをもたらせてくれる

雑貨 ラマ 紅茶出る
雑貨 いい味出てるね ラマちゃん
雑貨 いいダシ出てるよ

現地のイラストレーターとコラボして雑貨をつくる

雑貨 ポーチ


スタジオにカラフルな雑貨見本が。

JUJU「持ってるだけで元気になりそうですね」
  NYの人たちって、個を大切にする
  日本の人たちってみんな 同じ――」


雑貨 JUJUねえ

春馬「JUJU姉、JUJU姉、辛口コメントが」

雑貨 辛口コメントが

J「辛すぎるとこ、チョンチョン」

辛すぎるところ ちょんちょん

春馬「いや、でも、貴重な意見だと思います」
ちゃんと フォローする春馬くん。

春馬「ものに対する思いって、未来につながるメッセージを
 届けることも、感じさせてくれたので、なんか 僕も
 感動しちゃって」


JUJU「こういう物で 日本の女の子がもっと個性的に
 なればいいですね」

************************************

★★個性的というと、今回の春馬くんは 思いがけなく
  プレスリーかジェームスス・ディーンか!?
  というリーゼントでした。

 初めてこの回で春馬くんを見た方は 人格が
 ロカビリーだと思っちゃうでしょうね!!

(ロカビリー的な人格って どんなん??・笑)


ユニコーンと少女


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. プロフィール

海道 遠(かなた)

Author:海道 遠(かなた)
小さい頃からお絵描き大好き
お話創るの、大好き
      ↓ 自然に
漫画家になりたい
      ↓
OLを退職。デザイン学校の漫画科へ入学
      ↓
家庭の事情で後、半年というところで退学、OLに戻る
      ↓
技量不足とひどい肩こり症のため、もの書きに転向
      ↓
結婚、妊娠、育児のブランクを経て再度ペンを持つ。
      ↓
が、コンクールに落ちる事、数知れず。
      ↓
諦めてアマの道へ

★著作★
 ペンネーム:海道 遠(かいどう かなた)
 「“海王の接吻”を抱きしめて」新生出版
 「CROSS」新風舎 
 共に全国出版、ネット販売しております。

★海棠結実(かいどう ゆみ) ペンネームで 

 【 遠雷去らず 】風詠社(鎌倉時代もの)
 全国ネット販売しております。
 

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